ピストンクラブについて

[1. 由来] [2. メンバー] [3. 楽器編成] [4. 楽譜] [5. そして……]
[←前へ] [次へ→] [トップへ]

2. 社会性に欠ける個性豊かなメンバーたち

トランペット奏者、いわゆる「ラッパ吹き」は、目立ちたがり屋だとか、協調性がないとか、ノリがいいくせに飽きっぽいとか、まあ社会性という点では激しく劣るというようなレッテルを貼られることが多いです。まあ、たしかにそうかもしれませんね。我々も、よく言えば個性豊かな、悪くいえばアクの強い人間の集まりです。もし他の楽器の人々、たとえば人の輪を大切にするトロンボーン奏者とか、やさしくひとを見守るテューバ奏者とかいった人たちとアンサンブルをしていたら、きっとすぐに見放されてしまったに違いありません。ところが不幸なことに、我々の中には、最初(あくまで最初)は、そういった人の輪を重視するタイプの人間が、いませんでした。我々は、自分たちが社会性に欠けるということを誰かに教えられることなく、トランペットだけでアンサンブルをくむ、というとんでもないことを始めてしまったのです。

考えてみてください。全員が4番バッターだけの野球チーム。もちろん監督は不在。あるいは全員フォワードのサッカーチーム。うまくいくはずはない、きっとすぐに自然崩壊するだろう。誰もがそう思っていました。かくいう我々も、そう何年も先のことを考える頭を持っているはずはなく、とりあえず1回コンサートがやれたらおもしろいね、そんな軽いノリで、あくまでノリで、アンサンブルを始めたのでした。

ところが、1回コンサートをやってみたら、これが非常におもしろかった。何がおもしろかったって、本番は今となってはつらかったということしか覚えてませんが、打ち上げがおもしろかった。そうして我々は、年1回の打ち上げをやるためにコンサートを開く、という、とんでもないマチガイを犯し続けることになるのです。

各メンバーがどんなに変人か。そのことについてここで書き尽くすことは到底できません。それを知っていただくには、コンサートに来ていただき、打ち上げに出ていただく以外にないでしょう。ここではひとまず、メンバーのプロフィールをご参照いただくことにして、次へと参ることにいたしましょう。


[←前へ] [次へ→] [トップへ]