ピストンクラブについて

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1. ふざけたユニークな名前の由来

ピストンクラブ。

エッチ系だと思ってこのページへきた方、正直に手をあげてください。すみませんがこのページは(一応)芸術系。芸術系にしてはなんとふざけた名前。

ピストンクラブは、トランペットおよびそれに類する楽器(後述)のみによって編成されている、アマチュアのアンサンブル団体です。トランペットって、音を変えるためにボタンが付いてますよね。押したり離したり、ぱこぱこするやつ。あれにちなんで命名されたのが、「ピストンクラブ」という名前です。ちなみに、18世紀くらいから用いられているドイツ式のトランペットはくるくる回るロータリーによって音程を変えますが、その場合なら「ロータリークラブ」ですね。まあ、そんなくだらない宴会系だじゃれも入った名前です。恥ずかしかったのは最初の1日だけ。今ではすっかり愛着のある名前になり、初対面の方にでも堂々と言えるようになりました。

メンバーが知り合ったのは、今から12年も前の、1988年頃でした。そのころメンバーは全員が大学生で、東京近郊の大学オーケストラで、トランペットを吹いていました。そんな我々がいかにして知り合ったか。ピストンクラブ第1回演奏会のパンフレットに、元N響トランペット奏者の北村源三先生がご寄稿くださった文章がありますので、引用します。

演奏会に寄せて
北村 源三

志賀高原音楽祭が毎年8月中旬に一の瀬に於いて行われています。そこに日本中から大学オーケストラのメンバーが“音楽をする”(Musizieren)事を目的に集まってきます。このピストンクラブはそこで音楽をしようと集まって来た人たちで自然発生的に出来た(学習院大、千葉大、筑波大、東大)各オーケストラのトランペットパートの有志によるアンサンブルなのです。
トランペットという楽器は、オーケストラの中では花形的存在ですが、音を出すことそれ自体が非常に難しい楽器です。しかし、そのコントロールの難しさということを越えて、トランペットに魅了された若い力が本日ここに集結し、いかに Musizieren し、楽器を媒介に言葉をかわし合うことができるか、私はとても期待し、楽しみにしております。

(1991年7月7日 ピストンクラブ第1回演奏会パンフレットより)
少し補足しますと、志賀高原音楽祭というのは、当時我々の間では「金管合宿」と呼ばれていたように、あちこちの大学オーケストラの金管楽器奏者が集まって、クリニックを受けたり、アンサンブルをくんで発表したりといったようなことを行う催しです(ちなみに現在は木管楽器奏者たちも集まるようになっているようです)。我々は、不幸にして、そこで知り合ってしまったのでした。以来、文字通りの「腐れ縁」が、現在まで続くことになります。もちろん当時は、そんなことになるとは微塵も思っていなかったのですが。


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